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99の恋のお話

アクシデントカップル

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おはようございます。
今日は「99の恋のお話」更新です。

リクエストをくれたのは、ちゃこさん・クリスタルさんです。
ありがとうございます。
喜んでもらえたら、嬉しいです。






「今日、ドライブに行かないか? 久しぶりにもぎとった休みだ」
 朝、オッパがいきなり言いました。
「ドライブですか? ホントに?」
 私は嬉しくなって、飛び跳ねちゃいました。
 オッパと過ごす休日は本当に久しぶりです。
「行きたいところはあるか? お前のリクエストに答えてやるよ」
「行きたいところ……そうですね……」
 私は首を傾げてちょっと考えました。
「……あっ! 一つあります!」
「どこだ?」
「星がキレイに見えるところです」
「……はい?」
 オッパが「何だそれ?」と言う顔で訊き返します。
「そんな曖昧な。星だったら、ここからでもよく見えるだろ」
「ここは周りに遮るものがありますから。満天の星空の下で見てみたいんです、あの時みたいに……」
 父さんの故郷で見た星空を思い出しながら言いました。
「ああ……」
 オッパも思い出してるのか、天井を見上げてます。
「……俺には何も見えなかったけどな」
「今度は望遠鏡を持って行きましょう! そうしたら、オッパにも見れますよ」
 しばらくオッパは考えていましたが、
「いいぞ。一つ星がキレイに見えるところを知ってるから、そこに行こう。ちょっと遠出になるから、昼過ぎには出かけるぞ」
「はい。ありがとうございます」
 私は嬉しくなってすぐに昼食作りに取り掛かりました。
「途中、どこかで食べましょうね」
 車にお弁当の入ったバスケットを乗せて、出発です。
「今日中には帰りたいから、あんまり長いことは見られないぞ」
「かまいません。オッパと一緒なら……」
 嬉しくなってつい口に出しちゃいました。
 ふっとオッパが笑って、私の頬に軽くキスをします。
「可愛いな」
 恥ずかしくなっちゃいました。

「ここ……ですか?」
 着いた場所は想像していたものとは遥かに違いました。
 そこは周りに何もなくて……でも、でも……真っ暗な山の中です!!!
「少し歩いたら、開けた場所に出るから」
 行くぞ、と言うとオッパは手を差し出しました。
「デコボコ道で歩きにくいからな」
 ぎゅっと握られた手から、オッパの優しさが感じられて、私は嬉しくなりました。
 しばらく歩くと、オッパの言うようにすごく見晴らしのいい場所に出ました。歩いてきた山の中とは違い、遮るものは何もなくて、ぽっかりと開けています。
「うわぁ……」
「いいだろ? ここなら星がキレイに見えるぞ」
「はい! でも、何でこんな場所を知ってるんですか?」
「……この近くに昔、あの人の別荘があったんだ」
「あの人? ……あ、モファランさん」
「ああ、子供の頃、一度だけ来た事があった。ここも、あの人が教えてくれた場所だ」
 オッパの顔が少しつらそうです。 
 私はそっと寄り添いました。オッパも何も言わずに私の肩を抱いて引き寄せます。
 星が見えるようになるまで、私たちはずっとそうしていました。

「うわぁ! すごいですよ、キレイです!」
 空が暗くなると満天の星が、ビロードを敷き詰めたような夜空にキラキラ輝きます。
「オッパ、見えますか?」
 望遠鏡を覗き込むオッパに訊くと、
「ああ。すごいな……」
 感動しているのか、声が震えています。
「星って、キレイなんだな。今まではまったく見えなかったが……」
 しばらく二人で星空を眺めていました。
 くぅ~……。
 静けさの中に不釣り合いな音が……。
 ちらっとオッパが私の顔を見ます。
「あ、あの、今のは……その!」
「お前にはロマンティックって言葉がないのか?」
「あ、ありますよ! ただ、お昼から何も食べてなかったから!!」
「分かった分かった。そろそろ帰ろう」
「はい」
 荷物を片付けて暗い夜道を車まで何とか来たのはいいんですが、
「あれ? おかしいな?」
「どうしたんですか?」
「分からない。エンジンがかからないんだ」
 何度キーを回してもダメです。
「くそっ! 参ったな! こんなとこでひと晩は明かせないぞ」
「どうしましょうか?」
「……ミニョ、降りろ」
「……はい?」
「こんなとこにいたら凍死する。来る途中に宿があったから、今日はそこに泊まろう」
「はい。分かりました」
 夜道をオッパの手を繋ぎながら、何とかその宿まで辿り着きました。
「これ……宿、ですよね?」
「ああ、多分な」
 二人して見上げた宿屋の看板はかすれてよく読めないし、かなり古い建物です。
「あの……大丈夫ですか?」
「何がだ?」
「……こういうところでも、泊まれますか?」
 オッパの性格を考えたら、とても無理だと思います。
「……!」
 オッパもそれが分かったみたいで、言葉に詰まってしまいました。
「だ、大丈夫だ。外で凍死するよりは、ましだろ」
 言いながら顔が引き攣っています。
「さっさと入ろう! 寒すぎる」
 中に入ってさらにびっくりです。営業しているのかと思うような、ボロ……いえ、古さです。
「…………」
 オッパの顔がさらに引き攣り、もう蒼ざめたのを通り越して、白くなっています。
「大丈夫ですか?」
「ああ……何とかな」
「すみません! 誰かいませんか?」
 フロントらしき場所には誰もいなくて、大声で呼んだら、奥の方からおばあさんが出てきました。
「あら、いらっしゃい。お客さんだなんて珍しいこともあるもんだね」
 ふぉふぉふぉっとおばあさんは笑いながら言います。
「あの、泊まりたいんですが」
「ああ、かまわんよ。部屋は開いてるからね」
「よかった。開いてるそうですよ」
「そりゃそうだろ。こんなボロ宿に泊まる客なんて、俺らぐらいだ!」
「オッパ! 聞こえますよ」
 おばあさんはニコニコしたまま、部屋の鍵を渡してくれました。
「部屋は突き当たりだよ。ごゆっくり。あ、食事は?」
「すみません。お腹ぺこぺこなんです」
「じゃあ、後で運びましょうね」
「ありがとうございます」
 言われた部屋に行ってみて、さらにびっくりです。
「こ、こ、これが、部屋なのか??」
 殺風景というか、粗末というか……。
 狭い部屋にただお布団があるだけというシンプルなもの。
 ホテルと言ったら、設備の整ったところしか知らないオッパには無理ないです。
 かさかさっ!
 いきなり音がしたと思ったら、小さな虫が部屋を横切っていきました。
「うわぁぁぁ!!!」
 オッパの悲鳴が部屋に響きます。
「イヤだ! ダメだ! こんなところで俺は寝れない! 無理だ。ここで寝るぐらいなら車で震えながら寝たほうがマシだ!」
「オッパ! 凍死したいんですか?」
「した方がマシだ!」
「……じゃあ、一人でしてください。私はここに泊まりますから」
「ミニョ!?」
 オッパを無視して私は床に座りました。
 ありがたいことにオンドル(床暖房)は入っています。
「あったかい」
 ようやくホッとできて、とたんにお腹がくぅ~と鳴きます。
「わ、分かったさ! 俺だって、今夜ひと晩ぐらい!」
 やせ我慢の声を出しながらオッパが床に座りました。
「おっ! あったかいな」
 さすがにここまでの寒さに比べたら、ここは天国です。
「……天国だけど、汚い天国だな」
 まだぶつくさ言うオッパはほっときます。
 おばあさんが食事を運んで来てくれたのですが、何と言うか、やっぱり田舎料理です。
「何だ、これは? 残ぱ……!!」
 私は慌ててオッパの口を手で塞ぎました。
 おばあさんがニコニコしながら見ているからです。
「オッパ、黙っておいしくいただきましょうね」
 私は少し睨みつけるような口調で言いました。
「……分かった」
 渋々と言った口調でオッパは料理にお箸をつけました。
「うまいはずなんて……美味い!」
 ぶつぶつ言っていたオッパの口に合ったようで、ほとんどオッパが食べてしまいました。
「ふぅ……腹がいっぱいになったら、眠たくなったな」
 そう言うと、もそもそっと布団の上に横になると、すぐに寝息をたてはじめます。
「もう、オッパったら」
 よっぽど疲れたのか、このまま起こさない方がいいと思います。
「なんか、私も眠くなっちゃった……。でも、お兄ちゃんに電話しないと……」
 あくびをしながら、オッパの横で重なるようにして、私も寝ました。


「ざ、寒い!!!!!!」
 オッパの悲鳴のような声で私はぱちっと目を開けました。
「ひゃっ!! さ、寒いです!」
 思わず私は布団を掻き寄せようとしましたが、
「あれ? お布団は? あれれ?」
 あるはずのお布団がありません。
「オッパ、全部取らないでください」
「何言ってるんだ?」
 ガタガタ震えながらオッパが言います。
「だから、おふと……あれ? 何で、車の中なんですか??」
「それは俺が聞きたい。俺たち、何で車の中にいるんだ? あのボロ宿はどこだ?」
「……どこって……どこですか?」
 きょろきょろと辺りを見回しましたが、昨日、車を止めたところのままです。
「オッパ……まさか、これって……」
 私の背筋がぞーっとしました。
「ミニョ……みなまで言うな。お前の言いたいことは分かってる」
「でも、これって……」
「だから、口に出すなって!」
「お……おば……!」
「ぎゃあっ!! 何も言うな! 俺たちはただ同じ夢を見ただけだ!! か、帰るぞ! 遅刻する!!!!」
 叫びながらオッパはエンジンをかけると急発進をして山道を駆け下って行きました。

 オッパ……。
 私たちは本当に同じ夢を見ただけなんでしょうか?
 あれってもしかしたら……。



「何も言うな! 言ったら……キスして口ふさぐぞ!!」






どうだったでしょうか? せっかくのドライヴがとんだことになっちゃいました。
この二人の行く先々ではアクシデント(トラブル?)ばっかりなんでしょうか(笑)
今度は楽しいドライヴになるといいですね。
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オチ!!!!

ぞわぞわわ~~~・・・

夏にはまだ早いです・・(笑)凍死するくらいの寒さの中の、この事件・・
なつあおいワールドは、らぶらぶきゅんきゅんからハラハラからギャグからちょいコワから・・幅広いです・・

そんな中・・ラストの
「何も言うな! 言ったら……キスして口ふさぐぞ!!」
やばいです・・。きゅんってきました・・

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Re: 水夢さん

こんばんわ、水夢さん。

怖い体験をした二人ですね。
せっかくの星空が怖い思い出に繋がるとなったら、
もう二度と行かないかも(笑)

怖い体験ですか? あります(笑)
今はないですが、子供の頃は、よく女の人の声で
名前を呼ぶ声が聞こえてました。
誰も呼んでないのに、聞こえるんですよ・・・・。
書いてて怖くなってきました。

Re: ふーちゃんさん

こんばんわ、ふーちゃんさん。

せっかくの楽しいひと時が変な方向に(笑)
ミニョは事故多発地帯ですが、もしかしたら
〇〇〇多発地帯でもあるかもしれません(笑)
二人にとっていい思い出になったでしょうか?

Re: うめちゃんさん

こんばんわ、うめちゃんさん。

こんな時に見た夢って案外に(当たり前かな?)おなかって
膨らまないし、眠った記憶もないと思います。
食いしん坊な私はしょっちゅう食べ物の夢を見ますが、
朝起きたら、腹ペコ状態ですから(笑)
きっと二人もそうだと思います。

Re: のあさん

こんばんわ、のあさん。

ホント夏には一歩早かったですね(笑)
私は怪談話は人一倍ダメです。
夜中におトイレ行けなくなっちゃうので(笑)
いつも旦那叩き起こしてます(笑)
ミニョがあれ以上言ったらきっと口ふさがれてましたよ。
最後は甘く・・・なかった?

Re: ファイティンさん

こんばんわ、ファイティンさん。

今日は梅雨の合間の貴重な晴れ間だったとか。
私も梅雨明けが待ち遠しいです。

今回のお話は夏には一歩早いホラーですね。
二人がこんな体験したらどうなるか?
ミニョは女の子だから怯えてもテギョンは、大丈夫かと思いきや、
意外に怯えてる(笑)
彼はお坊ちゃま育ちだから、こういうモロモロの体験はしたことないでしょうね。
いいとこのボンは困りますね(笑)

私も髪を切りました・・・。
久しぶりのボブです。でも、ストレートパーマがとれかけてて、
天辺あたりがボワボワって暴発しかけてます(笑)

Re: ちゃこさん

こんばんわ、ちゃこさん。

甘いお話にするはずが、だんだん書いてて、
こんなボロ宿で甘いお話にはならないだろうと思えてきました。
それなら、ちょっとこういう体験をしてみるのもいいかなって(笑)
韓国のおば・・・はどんなでしょうか?
九尾狐だったら可愛い女の子を想像しちゃいますね。
日本のは・・・ヒュ~ドロドロですね(笑)

Re: みほさん

こんばんわ、初めまして、みほさん。

お越しいただきありがとうございます。
夏にはちょっと早いお話でしたね。
でも、たまにはこういう体験をするのもいいかと・・・。

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Re: シネちゃん大好きよりさん

こんばんわ、シネちゃん大好きよりさん。

怖いですね(笑)私、こっち系はまったくダメです。
夜中、おトイレにいけなくなるので。
このお話はホントにラブラブ設定だったのに、なぜかオチが
怖い方向に(笑)
最後ぐらいはのろけで(笑)
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