スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←ただ見守っていて 6 →ただ見守っていて 8
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png ちんまり
もくじ  3kaku_s_L.png 中編
もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png 99の恋のお話
もくじ  3kaku_s_L.png てのひらのお話
もくじ  3kaku_s_L.png 甘甘なお話
もくじ  3kaku_s_L.png コラボ企画
もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 2012CRISHOW Ⅱ
もくじ  3kaku_s_L.png tinnmari
  • 【ただ見守っていて 6】へ
  • 【ただ見守っていて 8】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「星に願いを 月に祈りを(恋人編)」
ただ見守っていて

ただ見守っていて 7

 ←ただ見守っていて 6 →ただ見守っていて 8
 仕事を終えたテギョンは、ジェルミやミナムに見送られて一路、修道院を目指した。
「ああ、今向かってるところだ。――後、一時間もしたら着くから、いつでも出られるように支度はしておけ」
『分かりました。気をつけて来てくださいね』
「ああ、分かった」
 テギョンは電話を切ると、スピードを上げた。

 ミニョは電話を切ると、最後の支度をしてから、院長に挨拶に向かった。
「院長様」
「ジェンマ、もう行くのですか?」
「はい、もう少ししたら迎えに来てくれますから」
「そう、それは良かったこと。ソウルならミナムもいますから、私も安心ですよ」
「院長様……。いろいろとありがとうございました」
「ジェンマ……。幸せになるのですよ。あなたのご両親の分まで」
「はい」
 泣きそうになるミニョの肩を院長は抱き締めた。
「どんな試練が待ち受けていたとしても、二人ならきっと乗り越えられると信じていますよ」
「はい……」
 荷物を部屋に取りに行き、孤児院の門の前でテギョンを待った。
「ジェンマ先生、ホントに行っちゃうの?」
「ジェンマ先生、また来てくれるでしょ?」
 子供たちがミニョの周りに集まって口々に言う。
「みんな……。ごめんね、ちゃんとお世話できなくて。でも、また遊びに来るからね」
 ミニョに一番なついていたジェジンはその輪の中には加わらずに、一人離れたところにいた。
「ジェジン」
 ミニョは手招きしたが、ジェジンは頭を振るだけで側に来ようとはしない。
 テギョンの車が門の前に止まった途端に、子供たちは堰を切ったように泣き出した。
「ジェンマ先生、行っちゃヤダ!」
「ジェンマ先生、どこにも行かないで!」
 わーわーと子供たちは大声で泣いて、ジェンマにしがみ付く。
「みんな……」
 ミニョは耐え切れずに泣き出した。
 車から降りてきたテギョンは、子供たちに慕われるミニョを見て、自分は間違ったことをしたんだろうかと、後悔の念が湧いてきた。
「ジェンマ先生! おいていかないで!」
 それまで普通を装っていたジェジンが泣きながらミニョにしがみ付いた。
「行っちゃヤダ! 僕のことおいていかないで!」
 無我夢中でミニョにしがみ付き、わあわあと泣くジェジンにミニョも抱き締め返した。
「ジェジン、ごめんね。ごめんなさい……」
「嫌だ! 行かないでよ!」
 ミニョを放すまいとジェジンは必死にしがみ付く。
「ジェジン、わがままを言ってはいけませんよ」
 ぽんっと優しくジェジンの肩を院長が叩いた。
「ジェンマ先生は、ここから出て行くのではありません。巣立っていくのです。あなたたちもいずれは、ジェンマ先生のようにここを巣立っていきます。だから、泣かずにおめでとうと言って送り出してあげましょう」
 巣立っていく――
 高校を卒業すれば子供たちはみんなここを出て行く。
 でも、院長は一度も「出て行く」とは言わない。
「子供たちも巣立っていくのですね」
 いつもニコニコ笑いながらそう言っていた。
「今日は、ジェンマ先生の巣立ちの日ですよ。さあ、涙を拭いて、笑顔で送り出してあげましょうね」
 院長の優しい声に、子供たちは涙を拭いて精一杯の笑顔をミニョに向けた。
「ジェンマ先生、おめでとう」
 ジェジンが真っ赤になった目をして笑いながら言った。
 つられて子供たちも口々に、おめでとうを口にした。
「ありがとう、みんな。ありがとうございます、院長様」
 ミニョは深々とお辞儀をすると、待っていたテギョンのところに行った。
 荷物は小さなトランク一つだ。受け取ったテギョンが後ろに乗せると、もう一度振り返ったミニョは、テギョンと並んでお辞儀をした。
「ジェンマのことをどうかよろしくお願いします」
 院長はテギョンに向かってそう呟いた。
 聞こえるはずのない小さな声だったが、テギョンはにこっと笑って最後に軽く会釈をしてからミニョを車に乗せると、自分も乗った。
 車は修道院を後にして、ソウルに向かって走り始めた。
 ミニョは後ろを振り返り、手を振った。
 どんどん遠ざかる修道院と子供たち。見えなくなるまでミニョは泣きながら手を振り続けた。



面白かったら1ぽちと1拍手をお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png ちんまり
もくじ  3kaku_s_L.png 中編
もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png 99の恋のお話
もくじ  3kaku_s_L.png てのひらのお話
もくじ  3kaku_s_L.png 甘甘なお話
もくじ  3kaku_s_L.png コラボ企画
もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 2012CRISHOW Ⅱ
もくじ  3kaku_s_L.png tinnmari
  • 【ただ見守っていて 6】へ
  • 【ただ見守っていて 8】へ

~ Comment ~

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: ファイティンさん

こんばんわ。寒いですね。
こっちも急に寒くなって、ストーブつけましたv-398

ミニョがいよいよソウルに来ました。
テギョンにとっては嬉しいことだけど、シヌは・・・・。
ジェルミみたいに吹っ切れるといいんですが、彼の性格から
してそうは簡単にいきそうにないかと。
でも、シヌにも幸せになってほしいので、いい決着をつけてあげたいです。

いつも優しいコメントありがとうございます。
読むたびに嬉しくて涙でちゃいます。
頑張って更新しますね。

さあ、いよいよテギョンとミニョの生活が変わって行くのですね。
その陰では何人の人が泣くのでしょう。
できる事ならば、みんなが幸せになってほしいですね…

Re: kyabetuさん

こんばんわ。
ミニョがいよいよソウルに来て、テギョンは嬉しいでしょうけど、
シヌは複雑だと思います。
みんなが幸せになれるように、頑張ります。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: muyumuyuさん

おはようございます。寒いですね。
今朝もダンナに布団の外に追いやられましたv-406

いつもコメントをいただき、嬉しく思ってます。
私もコメントでお喋りしてる気分になるので、すごく楽しいです。

ミニョがソウルに移ってきましたが、ひとまずはテギョンも安心という
ところでしょうか。
でも、シヌのことがまだ残ってるので、安心でもないかもしれません。
シヌには幸せになってもらいたいから、いい決着をつけてもらいたいですけど、
どうなるかまだ分かりません。
でも、いつかはミニョ以上に愛せる誰かをみつけてほしいなって思ってます。

今日も一日頑張るぞ!
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【ただ見守っていて 6】へ
  • 【ただ見守っていて 8】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。