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「星に願いを 月に祈りを(恋人編)」
嵐の予感

嵐の予感 10

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『まもなく仁川空港に着陸いたします。シートベルトを――』
 ゆっくりとファン・ギョンセは瞑っていた目を開けた。
「先生、シートベルト……あら、起きていましたの?」
「ああ。今、目が覚めたよ」
 妻に言われる前にギョンセはシートベルトを締めた。
「一年ぶりの韓国ですね」
「そうだな」
 窓の外に目を向けると懐かしいソウルの上空が見えてきた。
「急なお呼び戻しとは何でしょうか? ご本邸で何かあったのでしょうか?」
「うむ……。あったようだな」
「まさか……テギョンさんに何か?」
 と言った瞬間、ふわっと身体が一瞬浮いたような感覚に襲われて、ギョンセの妻、チョ・ヒョナは口を閉じた。

 空港にはムン秘書が迎えに来ていた。
「おかえりなさいませ、旦那さま」
「ああ、ただいま」
「奥様もおかえりなさいませ」
「ありがとう、ムンさん」
 本邸に向かう間、ギョンセはまた目を閉じた。
「先生? あら、おやすみなったのね」
 ヒョナは無理もないと思った。急な帰国命令で、公演を終えると慌ただしく帰国したのだ。
 次の公演を控えているというのに、今回の帰国命令だ。
 ファン家本邸に何かあったとしか思えない。
「ねえ、ムンさん。何かあったの? その、ご本邸で」
「奥様。私からは何もお話することはできません。お帰りになられまして、御前さまよりお訊きください」
「ああ、そうね」
 分かりきったことをつい訊いてしまったと、ヒョナは心の中で舌打ちした。
 それ以上ムン秘書と話す気にもなれずに、窓の外に目を向けた。
 今から帰る本邸がこのまま一生たどり着かない場所にあればいいのに、とふと思った。
 ファン・ギョンセの妻になってもう十五年になる。
(十五年経ってもあの家に慣れないなんてね……)
 思わず苦笑してしまった。
 チラッとムン秘書がバックミラー越しにこっちを見ているのに気づいたが、無視した。
 元々、ギョンセとヒョナは許婚だった。
 しかし、ギョンセが選んだ結婚相手は当時売れっ子だった歌手のモ・ファラン。
 その美貌にヒョナは足元さえ及ばなかった。突然の婚約破棄。
 若かったヒョナはショックのあまりに韓国にいることができずに、アメリカに逃げるように留学した。
 数年後帰国してみると、ギョンセは独身のままだった。しかし、テギョンという一人息子の父親になっていた。
 結婚を望んだモ・ファランとはファン家からの猛烈な反対により、とうとう実を結ばなかったのだ。
 すでに30を過ぎていたヒョナに縁談の話はそうなかった。本人もギョンセ以外の人と結婚するつもりはなかった。
(もしあのまま実家に残っていたら、私も御前さまのようになっていたかしら?)
 そう思うとまた笑いが込み上げた。
「――さっきから、何を笑っているんだ?」
「え?」
 ギョンセのほうを振り返ると、夫は目を瞑ったままだ。
「いやだ。起きてらしたんですか?」
「君が楽しそうに笑っているから気になってね」
「ごめんなさい、起こしてしまって。ちょっと思い出し笑いを。まだ時間がかかりますから、どうぞ寝てください」
「いや、すっかり目が覚めたよ」
 そう言ってギョンセは目を開けた。
「何を笑っていたんだい?」
「昔のことを思い出していたんです。遠い昔のことを……」
 それ以上ヒョナは何も言わなかったし、ギョンセも訊かなかった。
 夫婦になって十五年だが、それ以上に二人は長い付き合いをしている。韓国に帰国してギョンセが独身だったと知った時は驚いたが、反面嬉しくもあった。
 二年後、ギョンセの仕事の面でのパートナーとしてヒョナはふたたび再会した。
「先生」と夫を呼ぶのはそのときの名残だ。
 夫婦という関係でいえば、愛情があったからそうなったのではない。ヒョナの側は愛情があったとしてもギョンセは違うだろう。
 仕事のパートナーがそのまま妻になっただけのこと。いつまでも独身のままはいけないとファン家からの強い圧力があったからだと聞いている。
(それでもいい。たとえ愛されていなくても、私と先生は――この人とは音楽という仕事で繋がっている。それだけでいい……)
 そうでも思わなければ、ヒョナの矜持が許さなかった。
 車が本邸の玄関に着いた。ヒョナの回想はそこで終わった。
「おかえりなさいませ」
 使用人が出迎えてくれる。
「ああ、ただいま」
「父さん、おかえりなさい。ヒョナさんも」
 なさぬ仲の息子、テギョンが出迎えた。
 その顔には色濃く、ヒョナの嫌いな女性が写っている。
「ただいま、テギョンさん」
 そんなことはおくびにも出さずにヒョナはにこやかに笑ってみせた。
 
 数日後、例の招待状がミニョの元に届けられた。
『ファン・ギョンセ凱旋パーティーへのご招待』
 と書かれた招待状を握り締めてミニョはテギョンに会えることだけを楽しみに思った――







おはようございます。天気は悪いです。雨になりそうです。
この前、旦那とケンカをして実家に帰りました(笑) 帰ってきた私に母はびっくりしてましたが、笑ってました。
久しぶりに実家で泊まったのですが、昔の私の部屋で1人で寝ることに・・・・。
昔はぐーすか寝れてたのに、今は怖くて怖くてなかなか寝付けませんでした。
ちょっとした音にビクビクして、何度も寝返りを打っては目が覚めて(笑)
翌日、寝ぼけ眼の旦那に迎えに来てもらいました(笑)
やっぱり、今、住んでいる家が一番安心して眠れます。チョッパーもいますから(笑)

今日から一週間の始まりです。元気に頑張りましょう。

いってらっしゃいといってきます。
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Re: うめちゃんさん

おはようございます。

そうです! ヒョナさんというのは電話に名前だけ出てきた
あの方です。
テギョンがわざわざ「ヒョナさんにもよろしく」って言っていたから、
きっと大事な人なんだろうなって思ってました。
最初は仕事関係(秘書とか)かなって思ったんですが、奥さんのほうが
しっくりくるなって思いました。

ありがとうございます。いつの間にか400話でした。
ここまで続けてこれたのが不思議なくらいですが、やっぱり読んでくれる方がいるのが
励みになってると思います。
これからも頑張りますね!
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